おおいぬ座VY

　おおいぬ座δの北東約3°のところに29番星と30番星が並んでいますが、おおいぬ座VYは30番星の南東75'のところにあります。h3945は29番星の北北西80'のところにあります。かつては直径が太陽の1800倍から2100倍なので、半径は8.4～9.8AUとなり、太陽系の中心に置いたら土星の軌道にまで達すると推定されていましたが、現在は太陽の1420倍と推定されています。それでも半径は6.6AUなので、太陽系の中心に置いたら木星の軌道を超えてしまいます。質量は太陽の30～40倍あり、将来は極超新星爆発もしくは超新星爆発を起こしてブラックホールになると推定されています。

視野30度、2016年12月9日23:00の地平座標で作成。

　VY CMaは6.5等から9.6等まで2000日程度の周期で変光する半規則型変光星ですが、近くにあるMZ CMa(6等級)、NN CMa(7等級)と比べるととても暗かったので、現在は8等級なのだろうと思います。なお、MZ CMaもNN CMaも変光星ですが、VY CMaに比べると変光範囲は狭く、それぞれ5.87～5.95等、7.05～7.30等です。

視野2度、2016年12月9日23:00の地平座標でステラナビゲータ10により作成。